ガァン‼
…………………また、あんたやったな。
「お前等、こいつバカにしたら殺すぞ」
ギロリと伊織がクラスの奴等を見る。
『伊織』
呟くと、伊織は怒りに染めた目を向けてきた。
『やめろ。
他人に、何を言われ様が関係ない。』
私がそう言って瞳を見つめると、みるみるうちに怒りは消えていった。
「………はぁ…
お人好し」
ガシガシと私の頭を撫でる。
……ウィッグとれる…
少し気にしながらも、少し目を細めた。
頭を撫でられるのは、気分がいい。
「……んじゃ、琉稀、自己紹介」
そう言われてクラスの奴等に向き直って口を開いた。