「あー、面倒くさい。」


『教師が言うんじゃねぇよ』


「えー……ぇ?』


『………言った俺がバカだったな。悪い』




今から、男になんないと…。



「俺が入って来いって言ったら入って来いよ?」



そう言う、昔不良だった黒髪の教師。



………本当に教師なんだな、、



染み染みと思っていると、伊織はもう既に教室に入っていた。



五月蝿いクラスの騒音は、伊織の言葉を掻き消す。




「座れ」



そんな言葉も小さく聞こえてしょうがない。



私は人一倍耳がいい。



それでもかろうじて聞こえるくらい。



………ヤバい。




コレは……