『伊織の代わりに殺ってあげる♪』
「お前が音符とか‼
恐怖なんですけど‼」
ビビるとこそこか。
私は肩を落としながら思いっきり拳を振りかぶった。
「ぎゃぁぁぁあああ‼」
柊の馬鹿みたいにでかい声が響く。
………馬鹿は声が大きいって本当だな。
←聞いたことねぇよ
ガチャ
「うるせぇ、馬鹿‼」
その声に拳を柊に当てるすんでで止める。
「誰が馬鹿じゃ阿呆‼」
「今すぐ理事長室来いって何だよ‼
ここの校舎無駄にでけぇんだから配慮と……か…………」
じっと伊織を見ていたら、伊織は私を見て、どんどん目を見開いてく。
「……琉…稀………?」
そう呟く伊織にニヤリと笑った。
『久しぶりだな』
そう言うと、気づかないほどのスピードで伊織が消えた。
と思ったら腹部あたりに圧迫を感じた。
「琉稀だぁーー‼」
伊織の馬鹿は柊の馬鹿と変わらないと思う。