美人な同級生 玲央side


あーだりぃ
入学式よりによって
代表挨拶かよ…

一位になるとか思わなかったし
あリえねぇ

俺はそんなことを考えながら
歩いていた

ふと時計を見ると入学式がそろそろ
始まる

だだだだだ…
後ろから誰かが走る音

どん!
ぶつかった…

背中をさすりながら
痛そうにしてる女

女は上を向いた
可愛い…

「ごめんなさい!」

目を合わせて謝ってきた
だけど
俺は冷たく

「気をつけろ」

と言った


なぜなら俺は女が嫌いだから
香水臭いし 化粧のしすぎだし

だけど俺は容姿はいいらしく
そんな女が近寄ってくる

さっきぶつかってきた女は
パッチリとした二重の瞳
漆黒ってぐらいのしなやかな髪
初めて女を綺麗だの可愛いだの
思った

そんなことを色々考えてたら
入学式はすぐ終わった

俺は確かA組だったはず…
行くか…

「玲央! 一緒に行こうぜ」

そう俺に話しかけてきたのは
中学からの付き合い 東条 輝

輝は少しアシメで茶髪
中学んときはサッカーをしてた
けっこうたらしな奴

「なぁ、輝。お前同じクラス?」
「そうだぜ」

輝と話しながらA組についた
黒板に席が書いてある

俺は…
窓側かぁ。

まぁ良かった 女もそんな来ねぇだろ
席に座った瞬間

「玲央く~ん♪」

と何人かの女が俺のとこに来た
スカート短けぇし 嫌いなタイプ

「何?」

少し不機嫌そうに言った

「同じクラスなの♪ よろしくね♪」

女が言ってきた
別に興味ねぇし 女とか

早くどっか行ってくれ
俺が思っていたら

俺の席の隣に誰か座った
だけど女の集団で見えねぇ

早く散ってくれ

キーンコーンカーンコーン
タイミング良くチャイムが鳴った

良かった…

隣を見ると朝ぶつかってきた女
とりあえず挨拶するか…

「朝はどーも。」

素っ気なく俺は話しかけた
女はつーんとした表情で無視
おいおい、まじかよ
聞こえなかっただけかもしれねぇし

もっかい話しかけてみるか…

「あんたの名前は?」

少し俺の方を向き

「な、七瀬恋歌」

恋歌っていうんだな…

「恋歌か~いい名前だな」

俺が恋歌にそう言うと

「別に…」

寂しく返された
俺のこと苦手なんかな?…
俺は焦りながらも

「まぁ、よろしくな」

と返した