慶吾さんは勢いよくこっちを見た。



「あ、ごめん。」



パッと離された手。
一人で歩けると言ったのは自分なのに、彼のぬくもりが恋しく想うのは何でだろう??



ふと目に入った彼の耳。


真っ赤に染まっていて、なんだか可愛いなと思ってしまった。



「ねぇ、どこ行くの?」



「屋上。てかさ、お前なんでタメ口なんだよ??」



「あっ、ごめんなさい。」


そういえばそうだったね。あたし慶吾さんにだけタメ口だった。