うわぁー、映画みたい。


刀を掴んだ斎藤さんの手から赤い血が流れ出す


それを目で追っていると、


ドクンッ


急に心臓が飛び出しそうになるくらい強く脈打った。


何?

なにが起きてるの?


景色がグラグラ揺れ始め、体が引っ張られる様な変な感覚に襲われる。


ヤバイッ


それだけが頭を支配する。


「千蒼、どうかしたのか?」


異変に気づいたのか、永倉が近付いて来た。


永倉の声で睨みあっていた斎藤さんと、沖田も私を見る。


「大丈夫か?」


そういって伸びてくる手


パシッ