「おい女、もう出てきていいぞ」
その声に物陰から出る。
「ありがとうございました。」
「別に礼を言われることはしてない」
あぁ、この人は
きっと未来を見据えてる。
出会ってほんの少ししか経ってない。
それでも何となく思った。
この人は死を覚悟したうえで、壬生浪士組のためにわざと問題を起こすんだ。
これからの壬生浪士組の事を考えて。
なぜそう思ったって聞かれたら答えられない
けど、直感的に分かった。
理由なんてない。
ただ、そうだって思ったんだ
芹沢鴨さんの生きる意味は
壬生浪士組の為だって
他にもあると思うけど、一番は壬生浪士組の為だって思った。
同じ派の人同士だったなら沖田と一番話があったんだろうな