鴨の部屋で帰ってくるのを待つ ・・・ 「なにをしている?」 てっきり酔って帰ってくるのかと思っていたのに、鴨の足取りや声はしっかりしていた。 「鴨が帰ってくるのを待ってた」 「……俺を?」 少し怪訝そうに言う鴨が不意に外へ視線を動かした。 多分気配を感じたんだろう。 「あの日の答えを伝えに来ました。」 「……そうか。 なら、急いだ方がいいな」 外に向けていた視線を私に向けて、鴨は向かい合うような形で腰をおろした。