ここに来てまだそんなに経ってないのに、楽しい思い出がたくさん溢れ出してくる。
一粒の涙も...
「壬生浪士組のみんなは、見ず知らずの私を暖かく迎えてくれた。
ここで生きたいって思ってた。」
「なら、生きればいい!
僕らと共に、壬生浪士組の仲間として」
黙って聞いていた沖田が急に口を開いた。
まるで、私が言おうとしていることが分かるかのように。
「それは出来ない。
私は総司、あなた達の敵になるから。
だからね、今のうちに言っておこうと思って。
大阪で、私が総司のこと斬ったんだよね?
一のことも。
ごめんね?
一にも謝っといて。
それと、ありがとうって...」
それだけ言って、私は総司の前から去った。