「イエーイ!見学ちゃん来ましたー!」


センパイたちが歓迎する。


「今は2年生しかいないけど、気ぃ使わなくていいからね!」


見渡すと男子しかいなかった。


「部員て何人ですか?」


あたしが聞くと、


「今は、4人しか、いないんだよね」


4人…。


確かに目の前には、4人の男子しかいない。


「実は廃部寸前でさぁ、あと1人入ってくれたら救われるんだけど」


「ちなみに探してるのは、ボーカルっていう(笑)」


「俺が今ボーカルやってるんだけど、イマイチ下手くそでさぁ」


次々飛び交う言葉たち。


そして、


「あずさちゃん、だっけ?ちょっと歌ってみてよ」


「え、えっ」


戸惑うあたしの前に、スタンドマイクが置かれた。