「…」


「あ、ごめん!聞いちゃいけなかった?」


「なおはね、寂しがりだったの、あたしより」


「…」


「今頃、どうしてるかな、大丈夫かな」


あたしは、泣きそうになるのをこらえた。


ユキが、あたしの背中をさすってくれた。


「なおくんと、仲良かったんだね」


ユキはそう言った。


ねぇなお、

手紙読んでくれたかな?



あたしには、なおが必要だった。


でも、あたしは手放した。


なお、


あたし以外の人を愛して


あたし以外の人に愛されて


あなたは愛がないと


生きていけないでしょう?



ねぇなお、


あたしは大丈夫だから。