愛川 姫。15才。今年県内有数の進学校に入学。理由は...制服が可愛いから。それだけ。



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姫は教室内の自分の机に足を組み置き、1人、イライラしてた。
(この高校...ヤバい...。)
入学して一週間。
周りはみんな、勉強中。
明らかにがり勉な奴、ばっかり。
メガネ率かなり高め。
そんな中にいる、顔、スタイル、化粧、全てが完璧に整った女子。
不釣り合い以外にどの言葉が合うだろう?
丁寧に手入れしてあるフワフワの茶髪をいじりながら、奴らを眺めてた。
(やっぱり、名前書ければ受かるようなN高校に行けばよかったかなぁ...)
姫は今人生で一番後悔してると思った。
見回すと、新校舎だけあって教室の中は白を基調とした、シミ1つ無い壁や天井。
床はスカートが長い真面目な女子達の足か、仕立てたばっかりに見える学ランの足。
一番後ろの席だからみんな見える。
頭だって、男子も女子も脳みそばっかり気にしてるから、外側は全然ボサボサだし。

(もぅ無理↓↓↓)
保健室でサボろうと考え、後ろの教室のドアをガラッと乱暴に開けた。
みんな一斉にこっちを見てくる。
姫がかなり浮いてるコトはみんな気づいてるから、すぐまた机とにらめっこし始めた。
「くたばれ凸」
教室にいる全てのがり勉に中指を立てた。

階段を降り、長い廊下を小走りで抜け、ドアの前に立ち、静かに保健室にはいった。