え?

 サウナ室のドアに目をむけると。

 腰にタオルを巻いた霧吹が、いたずらに笑いつつ葵を見ていた。

「!!!!!!!!」

 あまりのことに声も出ない葵はしばらく思考回路が遮断された。

「おう、先客か」

 完全にいることを知ってはいたが、一応言ってみた霧吹は躊躇することなく中へ入った。

「ちょ!」

 思考回路が繋がった葵は急いでタオルで胸を隠す。

 が、遅かった。霧吹きにばっちり見られていた。


 信じらんない×100


 言葉を失った葵は正面に座って自分の目を見続けるにやけた霧吹から目が離せなかった。

 なぜなら霧吹きの体には、

 水で流しても消えないお絵かきが体一面にほどこされていたからだ。