「あーーそーいえば。」

舞稀は記憶をたどる。

「そーいえば、って。そんな、昔の話じゃないだろ。」

龍斗につっこまれたが、気にしない。

「龍斗に告られたのって凛のこと慰めた後だったんだよ。」

「そ。あの時の舞稀の姿見てたらつい、ぽろっと言っちゃってさ。」

はは、っと龍斗が笑った。
 
「ま、そのおかげて今こーして一緒にいられるわけだし。」

「そーだね。」

「え、じゃああたし恋のキューピット的な?」

いつの間にか泣きやんだ凛が嬉しそうに言う。