その日、家に帰ると舞稀はすぐに、椎ぃに電話をかけた。

プルルルル・・・プルルルル・・・

『はい。』

「椎ぃ?舞稀。」

『うん。知ってる。』

「あのさ、坂上 疾風って知ってる?」

『坂上 疾風ってあの?なんで、舞稀知ってるの?
もしかして、春丘にまで、名前知られてんの?』

「イヤ。あのねぇ、友達の彼氏で…。」

『その友達、騙されてるんじゃない?』

「で、その坂上ってどんな人なのぉ?」

『不良。ケンカばっかり。それに、いきなり人を殴ったりとかしてる。
みんなに、恐れられてる。まぁ、仲間はいるみたいだけどね。』

「じゃぁ、なんでそんな人と…。」