入っていたのは、一枚の白い紙。

なんだろう? と思いながら、綺麗に折りたたまれたそれを開く。


だけど、その瞬間息が止まった。

目の前に広がる文字を目を見開いて見つめる。


「どした」


私の異変に気づいたのか、隣に立っていた櫻井さんの視線が向けられる。

その瞬間、無意識に広げてあった紙を隠した。


「いえ……なんでもありません」

「?」

「ただのDMでした」












「お疲れ様でした」

「お疲れ」


頭を下げた私に、櫻井さんが右手を上げながらそう言う。

そして、櫻井さんの部屋の扉が閉まった途端、くしゃくしゃになった紙を広げた。


バクバクと心臓が早鐘の様に鳴る。

見間違いじゃない。

なに、これ……。