それから言われた通りグッスリ寝て、昼過ぎに帰宅の準備を始めた。

そして予想通り2時頃にチャイムが鳴り、櫻井さんの後ろについてチェックアウトし電車に乗り込んだ。


やっぱり少し歩くとしんどい。

着こんでいるものの、寒くて体が小さく震える。

座り心地の悪い電車の中で、何回も寝返りをうちながら到着まで待った。


予想通り、櫻井さんは電車の中でもいつものノートPCを開いて仕事に没頭していた。

時折、思い出したように隣に座る私に視線を向けては様子を伺っていた。









「お疲れ様でした」


集合場所でもあった駅にやっと到着した。

この出張で沢山の借りを作ってしまった。

いつか返さなければと思うけど、今は一刻も早く帰って寝たい。