「――…ん」
喉の渇きを憶えて不意に目が覚めた。
カーテンの奥から薄らと光が漏れて、ベットの上に1本の光の線が出来ている。
ガンガンと激しく痛みの続く頭を押さえて体を起こす。
テーブルの上に置いてあったカバンの中から、昨日研修会の合間に買っておいたポカリスエットを取り出し煽るように飲んだ。
基本、お茶か水しか飲まない私。
ポカリを飲むと、風邪引いたんだなぁ。と妙に現実味が増す。
ふとベットの方を見ると、脇に1人掛けの椅子が置いたままになっている。
昨日櫻井さんが座ってた椅子だ。
私が寝付いてから部屋に戻ったんだろう。
今思えば、あんな子供っぽい行動した自分が恥ずかしい。