そう言って、ベットから起きようとすると。


「いい、気にするな。大人しく寝てろ」


そう言って、無理矢理ベットに引き戻された。

だけど、そうは言われてもここは譲れない。

朦朧とする意識の中で、必死にベットから降りようとする。

それでも。


「俺も明日休みだから」


私がなかなか納得しないので、最後にそう付け足した彼。

その言葉に、もうこれ以上体を動かす事に限界を感じていた私は、結局その言葉に甘える事にした。


少し動いたからか、頭の痛みが増した気がする。

ガンガンと割れそうな痛みに眉を寄せた。


「疲れがでたんだ。ゆっくり休め」


そう言って、優しく瞳を細めて、ひんやりと濡れたタオルを額に当ててくれた櫻井さん。

その柔らかい笑顔に、何故か鼻の奥がツンとした。