完全なるオフモードの櫻井さん。
仕事場で見るより、雰囲気が柔らかだ。
そう思いながら、もう一口ビールを口に運んだ、その時。
「松本って化粧してなくても、案外変わらないな」
そう言ってニタリと笑った顔を見て、思わず持っていた缶を落としそうになった。
そして、慌てて顔を隠すように背けた。
そうだ! 私すっぴん!!
うそ、最悪っ!
そう思った時には、時すでに遅し。
満月という事もあり、私のすっぴん顔はバッチリ彼の脳裏に焼き付いていたようだ。
「別にいいだろ。すっぴんくらい」
「男にとっては大した事なくても、女にとっては事件ですよ」
「へぇ」
余裕な顔でそう言う彼に、心底腹が立った。
まぁ、もともと化粧は薄めだ。
でも、友達はいいとして仕事の人にすっぴんを見られるほど恥ずかしいものはない。
それでも、人の容姿に全く興味のなさそうな彼だから、思ったより精神的ダメージは少なかった。
現に今もどうでもいいといった感じで視線を私から満月に移して、美味しそうに煙草を吸っている。
完全に気にしているのは私だけだった。
仕事場で見るより、雰囲気が柔らかだ。
そう思いながら、もう一口ビールを口に運んだ、その時。
「松本って化粧してなくても、案外変わらないな」
そう言ってニタリと笑った顔を見て、思わず持っていた缶を落としそうになった。
そして、慌てて顔を隠すように背けた。
そうだ! 私すっぴん!!
うそ、最悪っ!
そう思った時には、時すでに遅し。
満月という事もあり、私のすっぴん顔はバッチリ彼の脳裏に焼き付いていたようだ。
「別にいいだろ。すっぴんくらい」
「男にとっては大した事なくても、女にとっては事件ですよ」
「へぇ」
余裕な顔でそう言う彼に、心底腹が立った。
まぁ、もともと化粧は薄めだ。
でも、友達はいいとして仕事の人にすっぴんを見られるほど恥ずかしいものはない。
それでも、人の容姿に全く興味のなさそうな彼だから、思ったより精神的ダメージは少なかった。
現に今もどうでもいいといった感じで視線を私から満月に移して、美味しそうに煙草を吸っている。
完全に気にしているのは私だけだった。