「…デートと言ったらこれだろ?」



辻本君は恥ずかしそうに顔を赤くして、

肩越しに私に尋ねた。



でもその目は違うものを語っている。







繋ぎたかったんだろ?


繋いでやるよ。








そう言っている。






嬉しかった。


こんなの、初めてかもしれない。









初めて誰かに分かってもらえたんだ。







「嬉しい」





私は彼に素直に伝えた。