「じゃあ席は月下くんの隣ね。」

「はい。」

俺の席は窓に3番目に近い一番後ろ。
どうやら隣に一席分つくったらしい。

「きゃー!海兎くんと隣とかうらやましい!」

なんて声が聞こえた。
隣に国枝が座る。

まぁ、ここは仲良くしなきゃな。
なんて思いながら満面の笑みで挨拶をする。

「俺、月下。よろしく。なんかあったら聞いてくれていいから。」

「…はぁ」

おかしい。
普段なら笑顔を向けるだけできゃあきゃあ言うはずなのに
曖昧な返事をして国枝は前を向いた。

俺の中での国枝の印象は不思議なやつ、だった。