「俺は緒形蓮だ。ちなみに、ここ紅龍の総長だ。」


え、総長?

てゆうことは、この人は自意識過剰なんじゃなくて、知らない私が可笑しかったってことか。


「そうですか、では失礼します。」


「おい、待てよ。」


「あなたが総長であろうと、私には関係ありませんので、あなたの言うことを聞く必要はありません。では。」


「おい、待てよ!待てって。」


「出してください。」


私は、道路に出て通りかかったタクシーに乗り込んだ。


後ろで、さっきの人が何かを叫んでいる気がしたが、気づかないふりをしていた。