「なあ、みこー。」

こうまのところにいっては、
いつもこの呼び方。
いいかげん、飽きてきた。

「その呼び方やめて。飽きてきた。」
「えー、じゃあ、どんな呼び方すればいいのさ?」
「僕は”みこ”以外ならなんでもいいよ。」
「みこねこって自分のこと”僕”っていうんだな。」
「みっ・・・みこねこだとおおおおおお!?」
「そ、なんかさ、いつもねこみてーに、かわいいじゃん!」

かああああああ////
自分でも頬が真っ赤になってるのがわかる。
「かわいい」?こうまからその言葉をきいたのは、初めてだ。
てゆうか、ねこじゃないー!

・・・キーコーンカーコーン

「みっこねっこ!」

休み時間になって、
僕の新しいあだ名”みこねこ”は、
クラス中に広まった。

「ああああ!僕はねこじゃないぞ!」
「ほらそこ!ねこみたい!」
「はええええ?」

みんなからみこねこと呼ばれる毎日。
それだけでも十分いやだ。
あんなこと言わなければよかったんだ。
そう、”あの言葉”なんか・・・