君なんか、僕の気持ちも
わかってないくせに。

「おはよう。」
「おはよう。」
「もうすぐ、バレンタインだね。」
「みんな、チョコ作る?」
「うん。まあ、友チョコだけなんだけどね。」
「私も。みこちゃんは?」
「僕?僕は、んー。まだ決まってないや。」
「ええ、まじかー。」
「友チョコは作ってくるからね。」
「うん、ありがと。」

僕、木葉みこ。
一応、女なんだけど、自分のことを”僕”とよぶ。
男子のみんなとは仲もいいし、
その中でも一番仲がいいのは、木葉こうま。
偶然、苗字が同じで、自分の呼び方も同じ。
たまにこうまは「俺」とか「おいら」とかいうから
あだ名は”僕俺おいら”そのまんまなんだ。

「おーい!みこおおおおお!」
「あ、こうまだ、じゃあね。」
「仲よくね。」
「がんばれよう。」
「あはは・・・」

意外だとは思うけれど僕は、
こうまのことが好きなんだ。
理由は特にないけど、
いつのまにか好きになってた。
家に帰って携帯をいじっては、
こうまの笑顔が浮かび上がる。

そんな毎日の・・・
はずだったのに・・・
関係は狂い始めたんだ。