-学校

タッタッタッタッタッ
やばい...
急がないと...
遅れて行ったりなんかしたらみんなに注目される...
そんなの絶対嫌!

学校の階段を上り終わりすぐさま教室までの廊下を走り続ける。

タッタッタッタッタッ

いつもより長く感じる廊下。
そしていつもより遅く感じる速度。

急がなきゃ...!

-キーンコーンカーンコーン

ぁ...
チャイム...なっちゃったじゃん...

でも!とにかく急がないと!
ハァ...ハァ...ハァ...

着いた...

ガラッ
「ハァ...ハァ...ハァ...」

やっぱり...みんな私に注目してる...
「...」
「あ!来ましたね?長谷川さん、ギリギリアウトですよ?」
「はい...ホントにすいません...」
「これからは気をつけるようにね?」
「...はい...気をつけます...」
私は自分の席に行き、カバンをおろした。
うう...ホントにショック...
何もかもあのバスのせい?
好きな曲が同じなだけでなに浮かれてんだ...私...

-キーンコーンカーンコーン
「ねえ!」

授業が終わり、休み時間になった。
誰?
さっき誰かに呼ばれたよね...?
「ぁ、はい...」
見上げると...そこには学級委員長の桐園楓ちゃんがいた。
「楓ちゃん...?」
「なんで今日遅れたの!?」
楓ちゃんは腰に手をあてて私の顔を覗き込んだ。
そりゃー怒るよね...
学級委員長なんだから...
言いたくないけど...言うしかないよね...
「言い訳みたいに聞こえるかもしれないんだけどバスがいつもよりくるのが遅くて...」
「...」
うわ...何この沈黙...
私...どうすればいいの...?

「...へぇー、そうだったんだ♪」
「ぇ...?」
「しょうがない、しょうがない♪」
「ぇ...!?」
「これからも気をつけてねぇー!あ!今日一緒に弁当食べない?」
「ぇ...!?!?!?」

えええええ...?
どうゆう事...?
怒ってなかったの...?
あと一緒にお弁当って...
私...誘われてるんだよね...?
こんな私に...?
「うん! ありがとう♪」
「こちらこそ♪たくさん話そうね♪」
一生の思い出だ...
ホントにうれしい!