がちゃり、

暖かい日差しが差し込む中、
何時も通り私 ... 春川蒼空は
玄関のドアを開ける。



「 おはよっ !  」



そんな矢先飛び込んでくる挨拶。
声の方向に目をやれば
幼なじみの ... 佐藤陽向が居た。



「 おはよう、 」

「 蒼空、宿題終わった ? 」

「 うん、 --- 見せないからね ? 」

「 うえ゛、ケチ 」

「 ケチでけっこ‐っ !  」

「 こけこっこ‐ ? ( 笑 ) 」

「 違うわっ !!  」



どちらともなく歩き始める。

毎朝、陽向と登校して、
他愛のない噺をする。

これが、私の日常。



「 そいえば、
今日 「 陽向く‐んっ 」 ね ...  」



学校に近付けば、2人の時間は終わり。

陽向はモテるから、
立ってるだけで女の子が
うじゃうじゃ遣ってくる。

私は所詮幼なじみだから、



「 先行くね、 」



って微笑う( わらう )んだ。






陽向のことなんて、
好きじゃないけど。

ちょっとだけ、
泣きそうになるのも毎朝の日課で。