血で赤黒く染まった後頭部。 助けを求めるかのように伸ばしてる右手。 あのとき彼女が着ていた青のドット柄のワンピースに水色のパンプス。 そこに真緒の遺体があった。 真緒の顔はちょうど俺のほうを向いていた。 「…………と」 心無しか真緒の声が聞こえた気がした。