「田代君がどうのこう…じゃないけどね。西谷敦子のハートを射止めようなんて、120㌫無理だよ。あのコの事はもう、諦めた方がイイかも」

 倉田さんの冷たい言い方だけど、富沢さんも金子さんも同じ考えを持っている。

 西谷さんの態度について、倉田さんと金子さんが言葉を交わした。

「それにしても、敦子の態度で尋常じゃないよね?」

「何だか神経質でヒステリックだし、気性も激しくなっているもんね」

「高校時代の敦子って…、まあ…冷たいところも有ったけど…凄く落ち着い
ていたよね?」

「そんなにワーワー騒ぐ方じゃ、無かったし」

「でも今は違うよね」

「見た目にもおしとやかで、お嬢様風ってイメージだっただろう?」

 高校時代に俺が心に抱いていた西谷さんのイメージである。

 金子さんが反応する。