消えいるようなため息をしてからあたしは俊に電話をかけた

長い長い呼び出し音
このまま繋がらないでほしかった

『もしもし?』
あなたの声を聞くだけで涙ぐむような愛おしさが込み上げてくる
…ないちゃだめだ

『もも?もう大丈夫なのか?』
「うん。大丈夫」
ーーー貴方の声が好きでした
『熱は?』
「もう下がったよ」
ーーーたまに見せる優しさが好きでした

『もも…ごめんな……』
「ううん。あたしのほうこそごめんね」
ーーー口下手な貴方が好きでした
『明日の朝一緒に学校いこっか?』
「……」
ーーー貴方の隣が好きでした