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「……つ…!……あ…と!
おい!……あつと!」
誰かが僕の名前を呼んでいる。
僕は……何してたんだっけ……?
ああ、愛依ちゃんと二人で幹部室にいて……それから………っ!?
「愛依ちゃん!!」
僕は、意識を取り戻し体を起こした。
「ってぇ……」
殴られたところが、痛い。
「大丈夫か?」
そう、声を掛けて来たのは、きーくん。
体の節々が痛い。
「僕は、大丈夫……
他のみんなは……?」
周りを見渡すとまだ、みんな目を覚ましていないみたいだった。
あれから、どのくらいたった……?
「愛依は……?」
探るように僕の顔を見るきーくん。
「ごめん……きーくん……」
その言葉で理解したきーくんは、立ち上がって近くにあるものを蹴飛ばした。
「落ち着け、煌。
そんなことしても、愛依ちゃんは戻って来ないぞ」
そう言ったのは、いつでも冷静な愁ちゃん。