『――!!…めっ…!』 家の中から叫び声が聞こえる。 そう、俺は今綾の家の前に立っている。 路地裏を出て携帯のナビを見てやっと戻ってこれた。 俺って方向音痴だったのかも…… それにしても……この叫び声は綾の声? 今槇さんといるはずなのに、何で叫び声が……? 謎の不安に包まれながら玄関のドアを開ける。 鍵は開いていた。 すると 『やだ!行っちゃだめ!!一緒にいるのっ……!!』 玄関にいても、綾の叫び声がはっきりと聞き取れる。