「チッ………」
あ、れ?
今なんか…
空耳が…
「せっかく命令出来るチャンスだったのに…」
空耳じゃなかったーーー!!
裏光輝が出てきたー!!
普段は優しいのに……。
「でもひかる…よく頑張ったな。」
右隣に座って優しく頭を撫でてくれる。
やっぱり…優しい!
嬉しくって身体ごと光輝にもたれかかる。
密着した身体。
光輝の胸に頭を当てると体温がとけて混じる。
最近は触れているのが当たり前になった。
幸せ……。
まだ頭を撫で続けていてくれる光輝が聞いてきた。
「約束の、何が良い?二つ、いいよ」
…10位以内だもんね。あんまり考えてなかった…。
何が良いかな?
デート?
罰ゲーム?
んー…決まんない。
「また今度決める。それより今はー…」
目を合わせて、ニコリ。
「ご褒美は?」
「…ふはっ」
ギュッと抱きしめてくれる。
少し暖かくなって春が見えてきた。