「じゃあ公立に入って受験し直すのか?今の学校で十分じゃないか。」
「…新しいとこでやり直したいの。」
思い出されるのは
学校の祐希や莉々、巧…
光輝……。
「…ひかるがそうしたいなら俺かあきなのとこに来るか?」
「…タケ兄んとこがいい。ここから出来るだけ遠いとこ…」
細かいことを決めて、家族での話し合いは終わった。
さっさと帰るお父さんに、自分の部屋へ戻るお母さん。
こんなの、家族なのかな…。
リビングにはあたしを心配そうに見る2人。
「ひかる、なんかあったの?この前まで彼氏のこと嬉しそうに話してたのに…」
「ひ、ひかるに彼氏…⁉」
「いいの!ごめんね、タケ兄。彼女さんとかいなかった?」
タケ兄はあたしから見ても本当にかっこいい。
ちょっとワイルドにヒゲとか生やしてて…
「いや、それはねぇ。ひかるが一緒に住むのは嬉しい。」
良かった。
やっぱり、2人は大好き…。