バカ
光輝のバカ…
色んな人の視線を感じながら一つ下の男子の階を走る。
「はぁ…ここだっ…!」
ノックなんて頭に無くて
バンっと勢いよく開けると中から驚いた声が聞こえた。
「土屋くん!いる?!」
「…宮部!どうかしたのか?」
「莉々が…っ、さっきのメール見て…!!」
頭の良い土屋くんはそれだけでわかってくれた。
「莉々、すごい傷ついてる!土屋くん、莉々に…伝えてあげて…!」
「わかった!俺探してくるから…巧!宮部よろしく!」
…へ?なんで…?
あたしはなんとも…
意味がわからない、そんな表情だったのか、奥から出てきた巧にコツンと、おでこをこずかれた。
「バーカ、泣いてることくらい気づけよ。どうせきれた金谷になんか言われたんだろ…?」
来い。そう言って男子の階から連れ出してくれた巧に…
ドキッと、してしまったのは
弱ってた、からだよね…?