「…何だよ、これ」 クラスの誰かがポツリと呟く。 私たちの教室だけが、真冬のように空気が凍った。 みんなが息を呑み、届いたメールを見つめる。 …私も、その1人だった。 「…翔太くん、大丈夫なのかな」 誰かの呟きが、セミの声で掻き消されるくらい小さいものだった。