「それではいきまーす」



スタッフさんの掛け声で曲が流れだした。



~♪~♪~♪~♪~♪~



私は、必死に踊り、必死に赤いランプの点いたカメラを見た。



「OKです。カメラチェックいきます!」



なんとか踊り終えた。



「白坂さん、もう少しカメラが向けられたとき、笑顔でお願いします」



「は、はい」



笑顔でって、無理だよ。



こっちはものすごく必死なんだよ?



「あとは大丈夫ですので、着替えお願いします!」



次は、本番さながらに衣装を着てのリハーサルだそうです。



そのため、いったん楽屋へともどった。



「羚、なんだあの顔は」



「な、なにって普通の顔でしょ?!」



「あの引きつり笑顔がか?」



なっ、そりゃあ引きつりもするでしょうが!



誰もが流哉みたいにきれいな作り笑顔なんてできないの!!



「うるさい、仕方ないでしょ!!」



「あんなんでテレビなんか出れるかよ」



「なっ!!」



ムカつく!



何様だよ。