その後、メンバー一人一人が小さなミスを繰り返し、6回踊ったがなかなか最後までノーミスというわけにはいかなかった。
「一回休憩入れるか。ちょっと休んで来い」
先生の一言で休憩に入った。
「ふぁ、疲れたぁー」
ゴロっとその場に寝っころがった。
「お前、6回踊っただけで疲れてんなよな」
この憎たらしい声の主はもちろんあの俺様流哉。
「う、うるさい。別に疲れてなんかないもん!」
「言ったな?なら次はノーミスでやれよ?」
うっ、ついのせられてしまった…。
この悪魔め!!!
絶対成功させてやるんだから!!!
「よし、再開するぞ~」
ちょうどいいタイミングでレッスンが再開した。
「見てな、絶対ノーミスでやってやる!」
「おお、楽しみにしてるよ」
ニヤッっと笑い行ってしまった。
もう、なんなの?ムカつく!!!!
「羚、やるぞ~」
「はい!」
その後は何とかノーミスで踊ることができた。
「よし、羚も踊れてるし、みんなもそろってきたから、次でラストだ!」
やった!ついに、ついに、このレッスン付の日々から解放されるんだ!!
ここまでどんなに長くて、辛かったか…。
あの悪魔め…。
でも、これも最後なんだ…。
そう考えるとなんか寂しいなぁ…。
そして、ついに…。
「おっけーい!これで、合宿は終わりだ!!」
「「「「よっしゃー」」」」
「やったー!」
長かった合宿よ、さようなら…。
「明日はPV撮影だからな、頑張れよ!」
「「「「「はい!!!」」」」」
「それにしても、羚。お前頑張ったな!!」
「ありがとうございます」
「その調子で明日も頑張れよ!」
「はいっ!!!」
先生に褒めてもらえる日が来るなんて夢にも思ってなかった…。
悔しいけど、これは流哉のおかげだね。