流哉に教えてもらうって言ってもなぁ…。
流哉っていつも話しかけずらいオーラ出してるから、ちょっと怖いんだよね…。
今日は、一人で練習しよう。
「1,2,3,4、えっと、ここはこうで…」
「あー、なんだっけ?」
「もー、無理」
…ガチャ。
一人で振りに悪戦苦闘していると、レッスン室のドアが開いて流哉が入ってきた。
「あれ、まだ居たんだ」
「う、うん」
「一週間やっててあれだもんな」
そう言ってへらへらと笑いだす流哉。
ムカつくその態度に私はレッスン室を出ようと流哉の横を通り過ぎた。
ガシッ
不意につかまれた腕、後ろを向くと流哉が目の前にいた。
「ちょ、なに?離してよ」
「いやだ。お前が振りを完璧にできるようになったら離してやるよ。」
「はぁ?意味わかんない」
「ったく、俺がダンス教えてやるって言ってんの!さっさとしろ!」