楽屋に戻った私たちは大我にNEWシングルのことについて聞いた。
「なぁ、NEWシングルって本当かよ」
「ああ、本当だ」
本当なんだ…てことは、私のファーストシングルだ。
「そういえば、明日から合宿だから」
「えぇ!?明日って急すぎない?てか、合宿って?」
いきなりすぎるでしょ?なんでこう、いつもいつも急なの?
「ああ、羚は初めてだから、驚いても仕方ないけど、いつも急にいろいろ決まるから覚悟しといた方がいいよ」
なぜか、ケラケラと笑っていた。
「合宿ってどこ行くの?」
「どこもいかないよ」
えっ、じゃあ合宿じゃないじゃん。
「どういうこと?」
「学校にスタジオがあって、合宿中は学校に行かないでレッスン付になるんだよ」
へー、そうなんだ。どこまでもすごいわこの世界。
「まぁ、羚が入ったから合宿するんだけどな」
あ、私のためなんですね。なんかごめんなさい…。
「お前が一番がんばれよ」
後ろから声がして振り向くと流哉が立っていた。
「うん」