「あの、親に電話していいですか？」
そうだよ、自分で勝手に決められる問題じゃないよね？
「そうだね。じゃあ、私がお話ししよう」
「それがいいですね」
私はうまく説明できる自信がなかったから、社長さんに任せることにした。
お母さんに電話をかけて、社長さんにかわった。
社長さんはいろんなことをお母さんと話していた。
私、この先どうしたらいいんだろう？
はぁ…。
そんなことを考えていたら、社長さんは電話を終えた。
「ありがとう」
「いえ、なんて言ってました？」
「お母さんは、羚ちゃんがやりたいのならいいとおっしゃってたぞ」
私がやりたいなら、か。
やりたくないっちゃ嘘になるけど、不安だな…。
「あの、私にできますか？」
「素質はあると思うから、あとはやる気だと思うよ」
社長の顔は満面の笑みだった。
