次の日、言われた通りに名刺に書いてあった場所にやってきた。
「大きい…」
あの社長さん本物だったんだ…。
「やっぱり帰ろう、でも…どうしたらいいの」
ビルの外でずっと考えている私。
そして、
10分後…。
やっと入ることに決めた。
「よし、入ろう」
入ってみるとそこは別世界であった。
ありえないほどの広さと、充実した設備、そしてなにより、すべての物がキラキラと輝いていた。
どうすればいいか分からず、近くにいた人に声をかけた。
「あのー、すいません」
「なに?」
えっと、ど、どうしよう。
声をかけたのはよかったけど、いざとなったこ凄く緊張してきた。
「えっと、その、社長さんにあ、会いたいんですけど…。」
「あぁ、社長?スカウトでもされたの?」
スカウト????この私が????
いや、ありえないでしょ?!
「ス、スカウト!?そんな、ただ話を…。」
私の話を遮って男の人は話を続けた。
「そっ、何でもいいけど…こっちだよ」
「あっ、ありがとう」
興味なさそうに男の人は言い、社長室まで案内してくれた。