会場に着いて始めに口を開いたのは茜だった。



「あっ、あそこだ!結構人いるね…」



「ごめん。私が遅れちゃったから」



列の行列を見て、本当に寝坊なんてしなければ良かったと思った。



「大丈夫!並ぼう」



そう励ましてくれたのは、惟那だった。それにしても、たくさんの人が居て、みんなかわいい服ばっかり着ている。



11時、やっと列が進み出したみたいだ。



「あっ、進んだよ!」



背伸びをしながら列の先の方を見て璃桜が言った。



「てことはこの先に…」



「Skyが…」



「「「いるんだ!!」」」



3人のテンションは最高みたい。



会ったらどうなっちゃうんだろう。



「元気だね」



あきれ半分で言った。



「あったり前だよ!会えるんだよ!?」



「あっまた進んだ!」



惟那が話してるときにまた少し進み、茜が叫んだ。



私は3人の会話に全然ついていけなくて、ついため息をついてしまった。



「はぁー」



「何ため息ついてるの?」



惟那に聞こえてしまい、とっさにごまかした。



「あっ、なんでもないよ!」



さすがに、みんなのテンションを落とすわけにはいかなかった。