side(羚)



私は白坂 羚(しらさか れい)



清桜学園に通うごくごく普通の女の子。



でも、強いて言うなら私は



女っ気はゼロに等しく、今の女子高生にはなかなかいない、顔も髪型もボーイッシュだということだ。



そんなある日の学校。



私はいつもより早く学校に着いてしまい



する事もなく



ただただ窓の外をボーッと眺めていた。



どのくらいの時間がたったのだろう。



教室にはクラスメイトが集まりつつあった。



その時。



「羚、おはよう!」



教室のドアが勢いよく開き惟那が入ってきた。



「あっ、惟那!おはよう」



窓の外にやっていた目を、ドアの方に向けた。



勢いよく教室に入ってきたのは私の親友の水元 惟那(みずもと ゆいな)。



私たちは小学校からずっと一緒で離れたことがない。



惟那は芸能人が大好きでテンションが高いと必ずそっちの話だ。