「はい、もしもし…」 誰かが電話で話している。 この声は多分中村さんだろう。 中村さんは、俺より4歳年上の先輩美容師だ。 しっかりしていて頼りになる人で、みんなに慕われている。 ミライとも面識がある。 二人は気が合うみたいだ。 それにしても、この時間に電話か。 昼からの予約だろうか。