裕也side



俺の夢は美容師になること。


そして、ミライの髪の毛を毎日可愛くアレンジしてやることだ。




彼女のミライは、5年前のある出来事のせいで、左手の握力がとても弱くなってしまった。


それで、美容師という夢を諦めたのだ。



あの時のミライは無理して笑っている様に見えた。


悲しいけど、俺に心配をかけたくなかったという。


美容師になることが、ミライの幼い頃からの夢だったらしい。


ずっと持ち続けて来た夢が一瞬で消え去ってしまったのだ。


悲しい顔をしているミライを見て俺は美容師になることを決めた。


ミライのかわりに俺が立派な美容師になってやる。


そして、ミライを笑顔にさせてやる。



心に誓った。