「渡辺さん、毛布よ。」
「あ、ありがとうございます。」
「…もし、春日井さんに異変が起こったら、些細なことでもすぐに私達を呼んでくださいね。」
「…わかりました。」
広くて真っ白な部屋に2人きりになった。
いつもならすぐに甘えてくるミライが目の前で寝ている。
ミライを抱き締めることは出来ない。
もちろんキスも出来ない。
それどころか、楽しく話すことすら出来ないのだ。
目の前にあるのは
ベッドと毛布と大きな機械。
ミライが生きている事を示すボードみたいなものだ。
この線が一直線になれば、ミライはこの世に存在しないことになる。