気づけば校庭に全校生徒が集まっているようで、黒い影の固まりが端っこにあった。



司会者が校庭に向かって



「行きまーす!」



と拡声器を通して言う。



そして当然のように俺たちに渡される。



「二人で『3・2・1!秋桜祭!』って言ってください!」



お願いしまーすと合図を出される。



「じゃ」



ゆめを見て小声で言うと



「せーの」



ゆめが続いた。



息を合わせて



「「3・2・1!コスモスさいっ!!」」