そうは思ったものの、ゆめの姿に目がいってどうでも良くなる。



「まき、ここ座って!」



長椅子の空いているところを軽く叩いて言う。



…俺はそれに答える余裕がない。



嬉しそうに、楽しそうに微笑む顔は、化粧を施されていていつもの可愛さがより際だって見える。



アップにされて、少し下りている所だけ綺麗にカールされた髪。



何より驚いたのは…



「どうですか?お互いの姿を見て!新郎新婦さんです!」



…ゆめのウエディングドレス姿。



鎖骨が見える程度に開いているところは少しがっかりしたけど、細いくびれを際立たせるように広がるドレスは、純白でさっき見たドレスより格段にゆめが綺麗だ。