チョコにしよう、と決めた時、横で祐介くんがニヤニヤしていることに気づいた。 「なに?」 「瑞希先輩、知ってますか?」 「いや、なにを?」 「恋してると甘いものが食べたくなるらしいですよ。」 ペチン、と軽く祐介くんの頭をはたいておく。 「女の子は疲れたら甘いものが食べたくなる生き物だからね。」 私がそう言っても、祐介くんは相変わらずニヤニヤしたままだった。